昨今、お葬式の主流は家族葬となっています。長生きするお年寄りが増えたことにより、お付き合いをしてきた友人、知人がすでに他界しているということが珍しくないため、一般葬を行ってもさほど参列してくれる方がいないことも、家族葬が選ばれるようになった一つの要因でもあります。また、仕事でのお付き合いがない人にとっては、一般に向けて葬儀をする理由が見当たらないことも理由に挙げられます。
その結果、葬儀に参列するのは家族などのごく近しい間柄の人たちだけというのが自然な形だと受け止められるようになってきました。家族葬が浸透するにつれ、葬儀は近親者で行う儀式であるという認識も新たに生まれ、そして早いスピードで定着しました。例えば家族の中で夫や父親の立場に該当する人が亡くなれば、参列者は妻と子、そして故人の兄弟姉妹とその配偶者、さらにはそれらの子である故人から見て甥、姪にあたる人たちくらいまでが妥当な範囲とすることが多いでしょう。
血縁という意味でいえば、甥、姪あたりまでが故人が存命中につながりを構築できていたと考えられるからです。どのくらいの人数になるかは兄弟姉妹の人数や、その婚姻状況によって異なってきますので、家族葬といっても規模はさまざまです。